治安が悪くなる理由とは
日本は比較的治安が良いと言われているのですが、それでも治安の悪い地域は存在しています。
そういった地域では、元々治安が悪かったというわけではなく、徐々に悪くなっています。
ではどうして、治安が悪くなってしまうのでしょうか?
治安が悪くなる理由についてまとめてみました。
治安が悪くなる傾向や理由
一般的に治安が悪くなる流れは次のとおりです。
- 貧困
- 治安が悪くなる
- 地価が下がる
- 更に貧困者が集まる
- 更に治安が悪くなる
- 更に地価が下がる
貧困者層が生きるために、万引きやスリなどの犯罪を起こしてしまいます。
また、万引きやスリなどを行う若者層は、ビルなどの壁に落書きなどをするため、一層その地域の価値が下がってしまいます。
その地域が危険だということが分かると、住みたいという方が減り、家賃などを安くしないと人が集まらなくなります。
しかし、その安いから集まる人というのは、お金持ちではなく、貧困者層があつまり、より治安が悪くなるというスパイラルとなってしまいます。
では、貧困者層が集まらないよう対策すれば、治安が悪くならないと考える方もいますが、そうは行きません。
一部の地域で、対策をしたとしても、家賃の安い別の地域には、貧困者層が集まってしまい、同様のスパイラルが始まってしまいます。
そのため、貧困者が集まることのできる治安の悪い地域が世の中には必要だという事で、それを取り除く事はできないという見解が一般的です。
治安を悪くさせないために
では、治安を悪くさせないために何が必要か。
まずは、貧困者層を減らすことが一番です。
景気が悪くなると犯罪が増え、景気が良くなると犯罪が減るという統計もあります。
これは、犯罪に走る理由としては生きるためのお金がないため、他人からお金やものを盗んでしまおうと考えるからで、生きるための十分な収入があれば犯罪も必然的に減ってきます。
また、小さな犯罪でも取り締まることも挙げられます。
割れ窓理論といい、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した理論があります。
これは、「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される」との考え方からこの名が付けられました。
治安が悪化するまでには次のような経過をたどる。
- 建物の窓が壊れているのを放置すると、それが「誰も当該地域に対し関心を払っていない」というサインとなり、犯罪を起こしやすい環境を作り出す。
- ゴミのポイ捨てなどの軽犯罪が起きるようになる。
- 住民のモラルが低下して、地域の振興、安全確保に協力しなくなる。それがさらに環境を悪化させる。
- 凶悪犯罪を含めた犯罪が多発するようになる。
したがって、治安を回復させるには、
- 一見無害であったり、軽微な秩序違反行為でも取り締まる(ごみはきちんと分類して捨てるなど)。
- 警察職員による徒歩パトロールや交通違反の取り締まりを強化する。
- 地域社会は警察職員に協力し、秩序の維持に努力する。
などを行うことで、治安が回復するとしています。
治安マップでは
治安マップでは、各市区町村毎の事件や事故情報をまとめました。
近くに引っ越すならそれほど気にしませんが、上京や見知らぬ街へ引っ越すときに、引越し先、転居先の治安は気になりますよね?そんな治安を調べる際にご利用下さい。
治安とは
治安(ちあん、英: public safety, public peace, public order)とは、警察・軍隊などの強制力によって反乱や暴動などの社会的混乱を鎮圧し、さらには殺人、強盗、放火などの犯罪を取締ることによって国家の安寧秩序が保たれていること。
これを保持することを治安維持と言います。そのため、国家は治安維持のために法律を定めて司法機関・警察を組織しています。
治安維持は自由主義国家(小さな政府)においても安全保障と並んで国家の最低限の仕事としての一つと考えられていて、安定した国民生活の前提的な基盤です。